(この記事の最終更新日は、2020年5月25日です。)
こんにちは!山猫おソーラーの備えるブログ 管理人の山猫です。(@yamaneko_solar)
緊急企画として始まった、電気柵用オフグリッドソーラーを自作しよう!。
今日は連載2回目です。(前回の記事はこちら!)
早速部品の選定と、機器の構成について考えます。
基本的には、以前制作した移動式オフグリッドソーラー装置の考え方をベースにすればよいのですが、移動式オフグリッドソーラー制作記の記事はこちら。(22回にわたる長期連載です。もしお時間がありましたらご覧ください。)
電気柵用オフグリッドソーラーを作る上での注意点
電気柵用を作るにあたって、以下の点に特に注意しなければいけないと考えています。
・防水・・・基本的に人の近くで使う移動式オフグリッドソーラー1号機に対し、電気柵用オフグリッドソーラーは、大雨や嵐の中でも畑の脇にいなくてはいけないものです。水の侵入を出来るだけ抑える必要があります。
・高温・・・電気製品は高温に弱いです。
バッテリーは生ものですのでもちろんですが、チャージコントローラなどの電気機器も高温になると寿命が短くなります。
バッテリーケースは、防水の利いたプラスチック容器になるでしょうから、真夏の炎天下に置かれるとかなり熱くなりそうです。
出来れば内部が50℃以上にならないようにしたいですね。なにか工夫が必要でしょうか?
今の所、バッテリー容器は、アイリスオーヤマのアイリスオーヤマ ボックス RVBOX バケツ RV-15B グレー/ダークグリーン 幅34×奥行31.5×高さ27.5cmを使う予定です。
アイリスオーヤマ ボックス RVBOX バケツ RV-15B グレー/ダークグリーン 幅34×奥行31.5×高さ27.5cm
本日届く予定なので、とりあえず、内部温度がどのくらいになるか実験したいと思います。
防水は難しいところ。
ある程度雨水が入る事を前提に、バッテリーとか電気機械が水没しないようにできたらいいなと考えています。→ やっぱりだめ!しっかり防水しないと中の機械が壊れちゃいます!
ソーラーパネルとバッテリーの選定
早速、ソーラーパネルとバッテリーの選んでいきます。
まずは、電気柵がどれくらい電気を食うか?という点が重要。
と言っても電気柵にもいろいろあって、消費電力の小さなものから大きなものまであるようです。
とりあえず、小さめの物を考えてみます。
小さめの電気柵は、単一のアルカリ乾電池を8本使うものが多い模様。
単一乾電池を使った場合、1ヵ月から2ヵ月くらいが寿命のようですね!
とりあえず1ヵ月で見積もり。
単一アルカリ電池の容量を17Ah(1.5V)と見積もります。1本あたりの電力量は、17Ah × 1.5V = 25.5Wh。8本だと、204Whですね。
一日当たりの電力量は、204Wh / 30日 = 6.8Wh
1時間当たりの電力量は、0.28Wh となります。
つまり、消費電力は、おおよそ0.3W。この消費電力を十分賄えるようにしなければいけません。
ソーラーパネルの選び方
ソーラーパネルのカタログには、5Wとか10Wとか100Wとか書いてあります。
これが、ソーラーパネルの最大出力という事になりますね。
という事は、0.3W以上のパネルを選べばいいの?と思いますが、そうはなりません。
なぜなら、電気柵は24時間フル稼働ですが、(ひと昔前は夜だけ稼働という使い方が多かったようですが、最近は24時間稼働している例の方が多い模様)ソーラーパネルは、晴天の昼間のみ活躍。
しかも、太陽が傾くとパネルの出力も落ちるので、平均すると、一日あたり3.5時間くらいしか活躍しないそうです。。。
もう一度、電気柵の一日あたりの消費電力量を見てみると、6.8Whとあります。
この電力量をソーラーパネルで賄う事を考えると、6.8Whを3.5時間で発電するわけなので、6.8÷3.5=2W という事になります。
ただ2Wだとギリギリなので、少し余裕を見て[5W]のパネルが良いのでは?と考えました。小型の電気柵では、これで十分ですね。
ただ、もう少し大きな電気柵は、消費電力も大きいと考えられますので、ソーラーパネルももう少し大きな、[10W]くらいでよさそうです。
パネルの値段は、大きければ大きいほど高いので、使用する電気柵に合わせて、選んだ方がよさそうです。
バッテリーの選び方
バッテリーは、ある程度雨が続いても、バッテリーが空にならないようにしなければいけません。
しかもバッテリーは一旦空にしてしまうと、寿命がガクッと落ちてしまうので、実際つかえるのは半分くらいと考えます。
さて、どの程度雨は続くのでしょうか?3日?一週間? 1週間雨が続くのはまれですよね。
梅雨時ではあり得るかもしれませんが、まあソーラーパネルは曇りや雨の日でも少しは発電するので、ここでは1週間動かしても、バッテリーが半分くらい残るという計算でやってみます。
さて、電気柵の一日当たりの消費電力量は、6.8Wh 。
一週間だと、47.6Wh。
47.6Wh使ってもバッテリーの電気が半分残っているとすると、必要なバッテリーの容量は、100Whという事になります。
バッテリーは12Vなので、 8.3Ah 以上のバッテリーを選ばなくてはいけないという事になります。
もう少し大きな電気柵の場合は、もう少し大きな、16Ah以上のバッテリーを選ぶ必要がありそうです。
まとめ
ソーラーパネル5Wの場合
・ソーラーパネル 5W (12V用)※ 出力電圧18V前後の物
・バッテリー 12V 8.3Ah 以上
ソーラーパネル10Wの場合
・ソーラーパネル 10W(12V用)くらい ※ 出力電圧18V前後の物
・バッテリー 12V 16Ah 以上
5W / 10W 位の小さなパネルはいろいろ売っていてどれが良いか悩み中です。
バッテリーは完全密封式のLONGのバッテリーから選んでみましょう。
8.3Ah くらいのバッテリーでは、LONG 12V 10Ah 高性能シールドバッテリー【高耐久タイプ】(WP10-12SE) WP10-12SEが候補になりそうです。
LONG 12V 10Ah 高性能シールドバッテリー【高耐久タイプ】(WP10-12SE) WP10-12SE
16Ahくらいのバッテリーでは、LONG 12V 14Ah 高性能シールドバッテリー【高耐久タイプ】(WP14-12SE) WP14-12SEこれかな。14Ahなのでちょっと小さいのですが、まあいい線だと思います。
LONG 12V 14Ah 高性能シールドバッテリー【高耐久タイプ】(WP14-12SE) WP14-12SE
LONGのバッテリーは、他のメーカより少し高いのですが、完全密封式で、倒しても安心だし、ガスの発生もないという事で、電気柵用のオフグリッドソーラーにピッタリだと思います。
まとめ
今回は、電気柵用オフグリッドソーラーに使用する、容器やバッテリーを選定しました。
出来るだけ安く作るには、市販品を上手く使う事。今回は、容器にキャンプ用品を使う事で、容器代を安くしようとしています。
~今回ご紹介した商品はこちら~
次回は、オフグリッドソーラー装置の中心。チャージコントローラを選んでいきます。
お楽しみに!
~続きの記事~
農業用 電気柵用ソーラーバッテリー(ソーラー充電式バッテリー)を作ろう! 記事一覧ページへ
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