(この記事の最終更新日は、2020年8月4日です。)
本ブログでは、災害時の発電用に小型のオフグリッドソーラーの自作をおすすめしてきました。
災害が起こった時のために、持ち運びが出来るオフグリッドソーラーシステムや・・・
電気柵用の電源として使える小型の装置の作り方を連載形式で書き続けてきたよね。
小型のオフグリッドソーラーは、ソーラーパネルとコントローラー、鉛バッテリーで構成されていて、ソーラーで発電した電気は一旦、鉛バッテリーに蓄えられ、その蓄えた電気を自由に使えるというシステムなのです。
なので、雨の日や夜間でも、鉛バッテリーの残容量がある限り安定した電気を使う事が出来る。
これが、小型オフグリッドソーラーのメリットです。
しっかりと作れば耐久性や防水性も確保できますので、災害時に使う非常用電源として理想的です。
しかし、誰でも、簡単に作れるわけではない!という問題があるのです。
本ブログでは、小型のオフグリッドソーラーの作り方について出来るだけ細かく書いてきたつもりですが、それでも電気の知識がない方が、一人でオフグリッドソーラーシステムを作るのは難しい。
電気を扱うのは危険を伴う行為でもあるから、誰にでもおすすめできるわけではないのだ!
そこで、登場するのが、市販品の折り畳み式ソーラーパネルです。
オフグリッドソーラーは自作できないよ!
という方はもちろんですが、オフグリッドソーラーを使っている人も予備として備えておくと安心。地震などの災害時はせっかく作ったオフグリッドソーラーシステムが壊れてしまう事も十分考えられるわけですから、予備のシステムを持っておくのはとても重要です!
折り畳み式のソーラー発電機は進化している!
折り畳み式ソーラー発電機自体は、何年も前から市販されているので、もう持っているよ!という方もいらっしゃると思います。
もちろん、いままで市販されてきた商品も「使える」物が多かったのですが、どんどん進化して使い勝手が向上しているのも事実なんです!
本日は、2020年8月現在のお勧め機種の紹介です!
ソーラーパネルの出力はどの程度あったら良いのか?
折り畳み式ソーラー発電機の出力は様々。10W~100Wくらいまで市販されています。では、どの程度の出力があれば実用的なのでしょうか?
ここでポイントになるのは、スマホや、タブレット、モバイルバッテリーの充電電流。
今市販されているスマホや携帯、モバイルバッテリーの充電電流は、5V で2A~2.4Aが標準です。
逆を言えば、ソーラー発電機から2.4Aの出力が出せれば、ほとんどの携帯やスマホが充電できるという事になります。
スマホや、携帯の充電電圧は5Vですから、W(ワット)に換算すると。。(このあたりは電気の知識が必要なのでわからない方は答えだけ見ればOKです。)
5V×2.4A = 12W
つまり、12W以上のソーラーパネルがついていればOKという事に。。
ただ、ソーラーパネルは100%の出力が出る事はほとんどありません。
ソーラーパネルが100%の出力を出せるのは、直射日光がパネルに対して垂直に当たる時だけです。
曇りや雨の日はもちろん、夕方になって日が傾いてきても日光が弱くなってしまいますから、ソーラーパネルは100%の出力を出すのが難しいのです。
また、パネルで発電した電気を漏れなく使う事もとても難しい。
パネルで発電した電気を、USB用の5Vに変換する過程で、何割かの電気を捨ててしまいます。
という事は、2.4Aの出力を確保するためには、12Wのパネルでは力不足。
最低でも16W 出来れば20W以上のパネルが必要になるのです。
ソーラー発電機で発電した電力は一旦モバイルバッテリーに貯めるのがお勧め
上で言ったことと、ちょっと矛盾しますが、山猫は折り畳みソーラーで発電した電気で直接スマホや携帯を充電するよりも、一旦、モバイルバッテリーに充電して、モバイルバッテリーから、スマホや携帯などに充電する方法をお勧めしています。
これは、いくら出力に余裕のあるソーラーパネルを準備しても、出力にムラがあるからです。
太陽に少し雲がかかったり、パネルが一時的に日陰になってしまうだけで、ソーラーパネルの出力は、ガクッと落ちてしまいます。
スマホや携帯に直接パネルをつなぐと、充電-充電やめ-また充電開始 というサイクルを繰り返してしまう場合があります。
経験上、スマホの充電のON-OFFを繰り返すのはあまり良くない。
上手く充電できない場合もあるし、効率も良くありません。その点、充電-放電に特化したモバイルバッテリーはスマホや携帯に比べれば、パネルの出力変動に強いイメージがあります。(あくまでも山猫の経験値なので、根拠は薄いのですが。。)
いずれにしても、ソーラーパネルは日の当たる屋外に置いておかなくてはいけないわけで、出来るだけ手元に置いておきたいスマホや携帯よりも・・・
モバイルバッテリーに一旦充電しておいて、モバイルバッテリーから、スマホや携帯に充電する方が安心だと思うのです。
おすすめの折り畳み式ソーラー発電機
山猫おすすめのソーラー発電機、1台目
RAVPower ソーラーチャージャー 【USB 3ポート/24W】 iPhone/Android 各機種対応 ソーラーパネル アウトドア/災害時 RP-PC005
パネルの出力は、合計で、24W 出力は、2.4A出力対応のUSBポートを3ポート備えています。(ただし、パネルの出力は、どう頑張っても24Wなので、合計で4.8Aまでしか流せません)
USBポートが壊れてしまう場合もあるので、壊れた時の予備ポートとして考えても良いと思います。
このメーカーは、以前から折り畳み式のソーラー発電機を販売していたのですが、出力は同じなのにかなり小型化してきました。
製品の寸法は、広げた時は86cm×30cmと結構大きいのですが、畳むと30cm×16.5cmとかなりコンパクト。この大きさなら収納も簡単です。
折り畳んだ時 広げた時
長さ:30.5cm 長さ:85cm
幅:16cm 幅:30.5cm
厚さ:2.5cm 厚さ:0.4cm
以前のパネルの変換効率が10%台後半なのに対し、このモデルで使っているパネルの変換効率は、21.5%~23.5%。ソーラーパネルは年々進歩しているのだな!という事を身近で感じられるよい例ですね!
価格は アマゾンで7000円前後(2020年8月)この価格で、24Wクラスのパネルがついた折り畳み式発電機が市販されるようになったのか!技術の進歩はすごいですね!
山猫お勧めのソーラー発電機2台目
山猫のブログでは、たびたび登場するAnker 。モバイルバッテリーや、急速充電器でもおなじみですが、ソーラー型の充電器も作っています。
Anker社製の製品は、どれも信頼性が高いので、この手の商品を買おうと考えたときに、最初に検索するメーカーです。
この、Anker PowerPort Solarの出力は21W (15W版も市販されていますが、山猫は21Wをお勧めします。)
2ポートのUSB出力を実装しています。最大出力は、5V 3A (15W) (※2port合計) ソーラーパネルが21Wなのに15Wしか使えないのか?と思われる方もいると思いますが、電気回路の損失や、パネルの実力から考えれば、概ね妥当な数値かなと思います。
製品の寸法は以下の通り。
折り畳んだ時 広げた時
長さ:28.2cm 長さ:67cm
幅:16.0cm 幅:28.2cm
防災用や、お出かけ用には適しているが、ずっと屋外に置いておくという使い方には向かない。
折り畳み式のソーラー充電器は、とても便利な製品ですし価格もかなりこなれてきました。
では、折り畳み式の充電器が、小型のオフグリッドソーラーの代わりになるか?と言うと、それは違うと思います。
確かに、防滴構造で雨にも強くはなっていますが、完全な防水構造ではありません。長期間屋外に置いておくという使い方には、いまの所向いていません。
でも、防災用や、レジャー用としてはかなり有力な選択肢。これだけの出力があれば、大型のモバイルバッテリーやスマホ、タブレット、USB式のランタンなど、
いろいろな電子機器を充電する事が可能です。
実は、もう少し出力の大きい折り畳み式ソーラー発電機も市販されているのですが、山猫はあえて20Wクラスのソーラー発電機をお勧めします。
出来れば防災用に同じくらいの出力の物を2枚準備しておくと安心。1枚でも十分役に立ちますが、壊れてしまうとピンチです。
防災用として考えた場合、40Wクラスの折り畳み式ソーラー発電機を買うよりも20Wクラスの物を2枚買った方がよいと考えています。
災害時に少しでも電気が作れるかどうかは、とても重要なポイント!
1つが壊れても予備がある!という形にしておくと安心です。
以上今回は、災害時やレジャーで役に立つ、折り畳み式のソーラー発電機の紹介でした。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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