(この記事の最終更新日は、2020年7月13日です。)
災害が起こった時に絶対に必要なのが「水」
ペットボトルでの水の備蓄はとっても大切だけど、それだけでは足りない!汚れた水をキレイにする浄水器があれば、災害時の水不足の助けになるのよ!
災害時、【水】はどのくらい必要なの?
災害時に絶対に必要なのが、「水」。水がないと人間は生きていくことが出来ません。
普段何気なく使っている水ですが、地震などの災害が起こると水道は使う事が出来なくなります。
給水車もすぐに来るかどうか分かりませんし、来たとしても、どれだけ水をもらえるか分からないのです。
では、人は一日にどれくらいの水が必要なのでしょうか?
国が発表している指針では、人ひとりが一日に必要な水は、最低3リットル。これは生きていくために最低限必要な量ですから、もう少しあるとより良いですね。
そして、どのくらいの期間分、水を備蓄する必要があるか?と言うと、一週間(7日)分です。(以前は3日分と言われていましたが、最近は1週間分必要という風に変わってきました。)
つまり、1人あたり、3リットル×7日 = 21リットルの水が必要!という事になります。
これは、かなりの量ですよね。。
大人2人、子ども2人 計4人の家庭を考えて見ると、
21リットル×4人 = 84リットル!!
これは、2リットルのペットボトル42本分!
現在、山猫家は、家族7人の大所帯。山猫家で考えると。。。
21リットル×7人 = 147リットル!!!!!!
2リットル入りのペットボトルで74本です。!!
ちょっと考えればわかるのですが、2リットルのペットボトル74本を管理するのはかなり大変です。しかもこれは最低量。
手や顔を洗ったり、食器を洗ったりする水は含まれていないのです。
山猫の提案(ウォーターサーバーを使ったローリングストック)
これだけ、大量の水を管理するのは現実的ではありません。
ペットボトルの水には寿命があって、何年か経つと飲めなくなってしまいますので、定期的に買い替えなくてはいけない。これだけ大量の水を管理するにはかなりの労力と、場所が必要になりますよね。
その解決方法として山猫は、ウォーターサーバーを使ったローリングストック方式の記事を書きました。
ウォーターサーバーは一つのボトルに12リットルの水が入っています。
しかも注文すれば家に運んできてくれるので、買い忘れる心配もない。
置き場所には相変わらず困るのですが、ペットボトルよりもはるかに簡単に管理が出来るという点でお勧めしました。
ただ、いくら一つのボトルに12リットル入ると言っても、147リットル準備するには、13本のボトルが必要という事になります。
12リットルボトルを13本並べるのは大変!ずらりと並んだ姿は壮観ですが、普段の生活でははっきり言って邪魔です。
敷地に余裕がある方ならウォーターサーバーを使ったローリングストックが最良の方法だと思うのですが。。。
残念ながら、山猫家にそこまでのスペースはないので、他の方法を考える必要が出てきました。
携帯型の浄水器をつかって【飲み水】を確保する!
皆さんは浄水器と言うと、水道の蛇口につけるカートリッジ式の物を想像すると思います。
クリンスイとか、トレビーノですね!
この手の浄水器は災害時に役に立つのかと言うと。。残念ながら災害時には使えないのです。(※水道が止まっている場合。そもそも水道が使えるのなら、わざわざペットボトルやウォーターサーバーの保存水を使う必要はないわけです。)
日本で売られている浄水器のほとんどは「水道水をさらにおいしく安全な水にするため」の物です。
もともと飲めるくらいの水を対象にしているわけですね!
逆に河川や池、雨水など、そのままでは飲料に適さない水を飲める水に変える力はないのです。(少なくともメーカーは保証していません)
しかし、世の中には、そのままでは飲めない水を飲める水に変える携帯型の浄水器が売られているのです。
ほとんどが外国製で、日本製で使えそうなのは数種類しかありません。
これは、日本では平常時に限って言えば、安全な水がどこでも安く手に入るからだと思います。
山にキャンプに行っても大概は水道がついていますし、山の中ではそのまま飲めるくらいキレイな水が手に入る事も多い。
コンビニや自販機には冷たい水がいつでも冷えている。
そんな条件だと、わざわざ飲めない水を綺麗にして飲むという行為はあまり必要とされていないかなと考えています。
外国では、日本より水事情の良い国は少ない。
そのため、携帯型の浄水器が普及しているのだと思います。
しかし、日本でも平和な時はよいのですが、災害時は違います。
水道は止まってしまうし、スーパーやコンビニで水を買う事も出来ないかもしれない。
都会はもちろんですが、田舎に行っても川の水をそのまま飲める場所は少ない。
一見キレイに見える川の水も、かなりの数の細菌がいます。
そのまま飲むのであれば、岩からしみだしているような源流域の水くらいしかないのですが、なかなかそんな所に行くこともできません。
避難所や自宅の近くに川が流れていたとしても、その水をそのまま飲む事は出来ないのです。
そこで、登場するのが、細菌など人間にとって危険な物を除去してくれる簡易浄水器なんです。
災害時に使える簡易浄水器の条件
災害時に使える簡易浄水器の条件は、細菌などの有害物質を除去できる事。
とにかく飲むことの出来る水を確保する!というのが条件。
水の味も良ければなお良いのですが優先順位は低めです。
一見綺麗で、魚などが泳いでいる川の水を飲める水に変えられる浄水器を選びます。(もちろんもっと汚い水をおいしい水に代えられればより良いのですが、そのような機械はとても個人では準備できません。。)
とにかく生き残るために必要なグッズを選ぶことが大事!
細菌(バクテリア)の大きさ
浄水器はフィルターで水を濾して細菌(バクテリア)を捕獲します。
フィルターの目の細かさが細菌よりも大きいと細菌がフィルターを通り抜けてしまうため、細菌がどのくらいの大きさなのか知っておく必要があります。
代表的な最近の大きさは
コレラ菌:0.3マイクロメートルx2マイクロメートル
大腸菌:0.4マイクロメートル
エキノコックスの卵:30マイクロメートル
フィルターの穴が0.3マイクロメートル以下であれば、ほとんどの細菌は除去できる事が分かります。
ちなみに、マイクロメートルは以前は【ミクロン】と呼ぶことが多く、今でもカタログでミクロンと表示されているものが多くあります。
マイクロメートルとミクロンは同じ意味なのでそのまま読み替えてOKです。
簡易浄水器の種類
1.ストロー型
浄水フィルターの入った太いストローのような物で直接水を吸い上げます。
簡単な構造でコンパクトな製品になるのですが、普通のストローよりも抵抗が強いので、水を吸うには力が必要。
また、構造上、浄化した水はそのまま口に入ってしまうので、料理に使う水を確保する事はできません。
2.ポンプ式
手動ポンプで水をくみ上げつつ、浄化する方式。
ひと昔前はポンプ式が主流でした。今でも根強い人気があります。ポンプで吸い上げるので、短時間で多くの水を処理する事が可能です。
ただ、ポンプを手で動かし続けるのは結構な労働。。
疲れやすいという問題点があります。
浄化した水はそのまま飲んでも、タンクにためても良いのは使いやすいですね!
3.重力式 加圧式
水を汲んだパックを吊るして重力の力で水をフィルターに流し込みます。
(パックを手でつかんで強制的にフィルターに水を通す事も出来ます。)
フィルター通過後の水はタンクにためる事も可能。
もちろんそのまま飲む事も可能です。
アタッチメントを変えると、ストロー式になる製品もあります。
山猫おすすめ商品
※ 紹介する順番に大きな意味はありません。
なんとなく小容量の物から並べていますが、そもそもタイプが違うので。。特に順位をつけているわけではありません。
1.スーパーデリオス(加圧式)日本製の簡易浄水器
山猫がお勧めする商品その1は、数少ない日本製のスーパーデリオスです。岐阜県のメーカーが作っています。
携帯用浄水器 スーパーデリオス
超コンパクトなフィルター部と、水を入れるパック部分で出来ています。パック部分(マヨネーズの入れ物みたいですが)に浄化したい水を入れて、パック部分を押すと、先端から浄化された水が出てくる仕組みです。パック部分に入る水の量は300cc 。
スペックを見てみましょう。
- 【商品名】携帯用浄水器 スーパーデリオス 【サイズ】233×70×50mm 【容量】300mL
- 【ろ過材】ポリスルフォン多孔質中空糸膜(孔径0.1ミクロン) 繊維状活性炭 【材質】ABS樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン
- 【ろ過能力】水道水で約200L (水質が悪いほど数値が下がります。)
- 【汚れた水を飲料水に変える携帯用浄水器】 ボトルをギュッと押すだけで汚れた水がきれいになります。
- 【注意】農薬、劇毒物、有機溶剤、有害重金属、ウィルスの溶け込んでいる恐れのある水や海水ではご使用にならないでください。
使用しているフィルターは、中空糸膜という繊維状の物と、活性炭の組み合わせ。
濾過能力は200リットルなのですが、これは水道水でチェックした値。。
災害時はもっと水質が悪い水で使用するので、200リットルは使えません。
この商品は、一回の浄水量が300cc (ミリリットル)と小さいので、大量の水を処理するという使い方は苦手です。
ただ、収納時は、めちゃくちゃコンパクトになるので、家族分準備しておいて、各自に持たせるという使い方がよいと山猫は考えています。
会社に置いて、帰宅支援グッズとするのもお勧めです。
この手の浄水器の特徴なのですが、細菌や泥など水に溶けていない物質は取れるのですが、完全に溶けている物質には効果がありません。
魚などの生き物がいない川の水は、危険な毒物が入っている可能性があるので、使用しないようにしましょう。
2.ライフストロー(ストロー式) ストロー式簡易浄水器の代表選手
ストロー式は、簡単に言えば高性能なフィルターを内蔵したストロー。
山猫のブログでは、以前この商品の紹介をしています。詳細は以下のリンク↓をクリック
このライフストローの特徴は、
・寄生虫などを99.9%除去できる。
・浄水可能な水の量はなんと1000リットル。
・重さは、わずか56g めちゃくちゃ軽いしコンパクトです。
濾過能力は1000リットルと、かなり長い期間使えるのも魅力
ライフストロー(LifeStraw) パーソナル [並行輸入品]
ストロー式は、構造が簡単でコンパクトなのが魅力なのですが、直接水を吸わなくてはいけないので、小さなお子さんやお年寄りは使うのが難しいという問題点もあります。
ただ、価格も3000円弱(2020年夏)と、比較的安価なので、ストロー式使えるかも?と思ったら防災グッズに加えるのが良いと思います。
3.ソーヤー ミニ SP128(重力式、加圧式)
3つめはソーヤーミニ SP128です。実は本体よりも洗浄用の注射器の方がサイズが大きいと言う、ちょっと面白い製品です。
作っているのは、アメリカのSAWYER。簡易浄水器界?では有名メーカーですね。
SAWYER PRODUCTS(ソーヤー プロダクト) ミニ 浄水器 SP128 ブルー [並行輸入品]
1で紹介した、スーパーデリオスと似た構造なのですが、こちらの方が自由度は高めですね。
セットの内容は、フィルター本体と、0.5Lのパウチ(水を入れる袋のような物)と洗浄用注射器、説明書です。
フィルター本体の大きさは、全長13.5cm 直径3.5cmとかなりコンパクト。0.5Lのパウチは畳むとかなり小さくなります。携帯するのに便利なコンパクトサイズです。
そして、このソーヤーミニ。最大の特徴はその濾過水量 なんと38万リットル。一日3リットル浄水をつくったとすると、、
126,666日 (約350年)という、もはや意味が分からない耐久性です。
実際に350年使う事は出来ないと思いますが、とにかく一度買えばかなりの期間使う事が出来そうですね。
なぜ、こんなにたくさんの水を浄化できるのか?と言えば・・・
フィルターの洗浄が出来るからなんです。
付属の注射器を使って出口から水を注入すると、フィルターに付いた汚れが入口から出てくるという仕掛け。
フィルター自体がとても頑丈で、いくら水を通しても性能が劣化しないという自信の表れかなと思います。
パウチを付ける口はネジ穴になっているのですが、これが一般的なペットボトルの口と同じサイズ。このペットボトルサイズのパウチは、いくつかのメーカーが出していて容量もいろいろ販売されています。
純正でつくているのは0.5リットルのパウチと、どちらかと言えば1人用かな?という感じですが、大きなパウチに付け替えれば一気に大容量モデルに早変わりします。
濾過性能は、1で紹介したスーパーデリオスとよく似ていると推測(実際、どの程度細菌が除去されているかは見た目ではわからないのですよね。。)泥が混じった河川水を浄化すると、透明な水に変わるのはスーパーデリオスと同じ。
とりあえず、飲んでもお腹を壊さなかったのもスーパーデリオスと同じです。
別売り部品を使う事でストロー式になったり、オプション製品でいろいろな形で使えるのが、ソーヤーミニ SP128。
買ってきた状態で使うので良いというのであれば、スーパーデリオスがお勧めですね。
ソーヤミニについて、防災グッズとして実用的なのか検証を行っています。よろしければ↓の記事もご覧ください。
4.ソーヤー 1ガロン(3.78L) グラビティシステム SP160(重力式)
4番目に紹介するのも、3.と同じアメリカのSAWYER製。というか、フィルター部はそのまんまソーヤーミニなんです。
なんだ!じゃあ同じ製品じゃないか!と思われる方もいると思いますが、付属品を変える事でここまで違う製品になるという好例です。
SAWYER ソーヤー 1ガロン(3.78L) グラビティシステム SP160【日本正規品】
ソーヤーミニとの違いは。。フィルターとパウチを結ぶホースと、巨大なパウチですね。何と、1ガロン(3.8リットル)のパウチです。
ソーヤーミニがどちらかと言えば個人用だとするとこちらは、家族などの集団用。大量の水をドーンと浄水するタイプです。
おすすめの使い方は、1ガロンのパウチに水をたんまり入れて、木などに吊るしてしまう方法。幸い1ガロンパウチには持ち手がついているので、
この持ち手を木などに括り付けてしまえば、あとは待つだけ。
重力に頼っているので、濾過スピードはゆっくりだが、1リットルの水を5~8分で濾過出来る模様。
水の重さがある方が早いので、1ガロン一杯に水をいれてつりさげると、最初は早いがだんだん水量が減ってきます。
それでも、20分くらいで1ガロンが濾過出来るので、木などにセットして、他の作業をしている間に浄水が出来ているという使い方が出来ます。
1ガロンは、1人の人間が一日に使用する水の量。
水を汲んで、浄化するというターンを人数分行うと、一日分の水が確保できる事になる。
ちょっとのんびりだけど、作業の合間を使って連続浄水する事で、かなりの人数分の浄水を作る事が出来ます。
災害時に使う事を考えると、このくらいの容量の浄水器が結構あっているのかな。
特に家族が多い場合にお勧めです!
5.MSR TRAILSHOTマイクロフィルター(ポンプ式)
5番目に紹介するのは、安定した人気を誇るMSR(アメリカ)のポンプ式浄水器の最新型。
ポンプ式浄水器は、機構が複雑で、メンテナンスが大変という常識を打ち壊した一品です。
MSR アウトドア キャンプ TRAILSHOT マイクロフィルター 【日本正規品】 31385
一見すると、灯油ポンプみたいな形状ですが、やわらかそうな本体の中に、中空糸膜0.2ミクロンのフィルターが入っています。
本体のサイズは7 x 11 x 16.50cm
重さが225gと他の製品と比べるとちょっと重めなのですが、それでも邪魔になるほど重いわけではありません。
濾過容量は、2000リットル。
ソーヤミニの38万リットルとはくらべものになりませんが、十分な濾過性能があります。
使い方は簡単。ホースの先を水源に入れて、あとは、ポンプを握りこむだけ。あとは握力と体力の勝負になるのですが、ポンプを動かし続ければ、1分間で1リットルくらいの浄水を作る事が出来ます。
ポンプ式の良い所はそのスピード。
重力式では、1人分の水を浄化するのに20分くらいかかるのに対し、MSR TRAILSHOTマイクロフィルターなら数分で1人分の水を浄化出来ます。
しかもパウチを準備する必要がないので、構成がとてもシンプル。
難点は、ずっとポンプを支えてあげなくてはいけないことと、体力を消耗する事。人間の力で、早く浄水を作っているのでしかたのない所なのですが。。
家の近くに、綺麗な河川があって、そこから直接水を吸い上げられるような環境があるのなら、この製品はかなり使いやすいと思います。
6.セイシェル「ホームピッチャー浄水器」(重力式)
セイシェルの浄水器は、現在日本では手に入りにくくなっているため、紹介を中止します。
最後に紹介するのは、セイシェル「ホームピッチャー浄水器」です。セイシェルも携帯型浄水器の中では有名なメーカーです。
このメーカーのすごい所は、どの成分をどれくらい除去できるか?という測定データを公表している点。
他のメーカーの浄水器が、細菌(バクテリア)の除去に注力しているのに比べると、セイシェルの浄水器は、ヒ素やベンゼン、セシウムなど、有害化学物質の除去にも対応しているのが大きなポイント。より安全な水が作れるというのが売りですね。
その、セイシェルの中でも、防災用として向いていると山猫が考えているのが、ピッチャー型の浄水器です。
この製品については、過去記事で詳しく解説しています。
https://luchs.fxproject-blog.com/portablewaterpurifier2/
ピッチャーを兼ねているので、かなり大きいのですが、いずれにしても水をためておく容器は必要なので、水容器を兼ねていると思えばびっくりするような大きさではありません。
ピッチャーのサイズは、1ガロン(3.8リットル)外国の製品は、ガロン単位の物が多いですね。たっぷり入るので、食事毎に浄水しつつピッチャーとして使うという使い方が出来ます。
これだけの容量があれば、炊事に使って飲み水に使ってという使い方も出来ます。
浄水器のフィルターを長持ちさせるために
今回取り上げた浄水器は、カタログスペックだけ見ると、防災用として十分な濾過容量があります。一番濾過容量が少ない、スーパーデリオスでさえ、200リットルの処理能力があります。
200リットルと言えば、一般家庭のお風呂よりも多いくらいの量。
これだけの処理能力があれば問題ないはずなのですが。。。
実はちょっと問題が!よくよく説明書を見てみると、スーパーデリオスは、水道水を使った時に200リットルの処理能力があると書かれています。
メーカーのホームページには、長良川の水とも書かれていますのでどちらが正しいかわからないのですが。。
ただ、長良川は、日本の河川の中でも水が綺麗で有名な川ですので、水道水とあまり変わらないのかもしれません。
なんでこんな事を書いたかと言うと、泥水など見るからに汚い水を濾過すると、あっという間にフィルターが目詰まりしてしまって、浄水器が使えなくなってしまうからです。
ソーヤーのように、フィルターの目詰まりを治す注射器が同封されているものもありますが、完全に元の状態には戻せないはず。
せっかく準備した浄水器もフィルターが完全に詰まってしまうと、使う事が出来ません。そこで必要となるのが、浄水器に水を通す前の前処理なのです。
方法1 沈殿させる
川の水をバケツなどで汲んでくると、水を採取する場所によってはかなり濁っています。
この水をそのまま浄水器で吸ってしまうとすぐにフィルターが詰まってしまいます。
とりあえず大き目の泥の粒子を除きたいのであれば、しばらく放置して、大きな粒子が沈殿するのを待つをいう方法があります。
上澄みの部分だけを浄水器に通す事で、浄水器のフィルターの負荷をかなり下げる事が出来ます。ただ、沈殿には時間がかかるので、忙しいときは困ってしまいます。
方法2 簡易フィルターで濾過する。
目のなるべく詰まった布や、コーヒーフィルターなどを使って、前処理をする方法。
水を通すことの出来る素材であれば、衣類やタオル、ガーゼ、ハンカチ、手ぬぐいなど、なんでも使う事ができます。
ティッシュや、ペーパータオルなど、紙製品も使う事が出来ますが、すぐにボロボロになってしまうので大量の水を処理するには不向き。出来れば布が良いかと思います。
やり方は簡単。
布を何枚か重ねて、水を濾過するだけ。これだけで泥の粒が取れて、見た目はかなり綺麗になります!沈殿にくらべ短時間で水を処理できるので、災害時にはこちらがお勧め。
出来れば、キレイな布を使いたいところなので、携帯型浄水器と、新品の布をセットで備蓄すると良いですね!
まとめ
今回は、新しい水の備蓄の考え方。
簡易型浄水器の紹介でした。使い道もいろいろ。性能もいろいろ、価格もいろいろの製品ですが、皆さまの防災計画にあう製品があったらうれしいです。
ただ、簡易型浄水器をもっているから、ペットボトルでの備蓄は必要ない!とはならないと思います。場合によってはすぐに水源にいけない可能性もありますし、小さいお子さんの飲み水はペットボトルの方が安心できるケースもあると思います。
山猫はペットボトルの備蓄+簡易浄水器の組み合わせをお勧めします。
~今回ご紹介した商品はこちら~
最後までお読みくださりありがとうございました。
もしよろしければ、他のページもご覧ください。
コメント